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今塾 - 経営の眼今塾 “経営の眼” 2019
  • 「消費堅調 息切れ懸念」強まる? 2019.8.12
     〜GDP 特殊要因が押し上げも〜
     2019年4〜6月期の国内総生産(GDP)は、結果として「堅調」でした。
    「個人消費」などの伸びが大きく、内需が外需の低迷をカバーしました。10%への「消費増税」懸念から後退が予測されていますが、特殊要因もあって、数字を押し上げているとの見方が有力です。
    「息切れ懸念」は、依然として払拭されていない状況にあります。
     実質では年率1.8%増という、おおかたの予測を上回る内容となった牽引役はGDPの半分以上を占める個人消費です。「改元」の10連休もプラスでした。4〜5月のパック旅行、航空券予約などが前年比4割ほど増加したのに加えて新車効果の「自動車」、5〜6月のエアコン・冷蔵庫・洗濯機の「家電」など、10月の消費増税見込みの「駆け込み購入」も一部にあったとみられます。
     輸出関連は、前期に続く「低迷」で、外需がGDPを押し下げています。米中摩擦の拡がりで、中国経済は明らかに「減速」しています。その影響は予想以上に日本企業に今後もおよんでくるものと考えられます。
     今後の、多くのエコノミスト達の懸念材料は、以下の2点にあります。
    (1)米国が、8/5日に中国を「為替操作国」に認定したこと。
    トランプは、中国に対する制裁関税「第4弾」を9月に発動するというリスク。世界の金融市場が動揺して、足元の「円高」が進行します。「円高」となると日本の輸出産業に「ボディーブロー」を与えることになります。
    (2)10月に始まる「消費増税」リスク
     前項でも触れた通り、今回の「駆け込み購入」は目立った動きとなってはいません。むしろ「増税」という心理的な影響が大きく消費意欲を減退させており、「消費者態度指数」が、7月まで10カ月連続で悪化しているのです。
     2%のプラス増税ですが、消費者からみれば「消費税」は「10%」になります。
     政府が、キャッスレス購入へのポイント還元やプレミアム商品券等に2兆円超の経済対策を行い、さらに「軽減税率」の導入などで、どの程度家計に貢献できるかは未知数です。これらの政府の対策が中小零細企業や消費者にとって逆に混乱をもたらせているとも言えます。
     過去の消費増税による日本経済の「マイナス」減少を繰り返さないためには、政府が10月の「10%」増税を見送るべきではないかと考えられます。
     波乱の21世紀グローバル下の世界経済から判断すれば消費税「5%」とする英断が日本政府に求められています。
    参考資料


  • 「消費税10%」が、衰退する日本経済にさらに拍車をかける! 2019.8.9
     〜安倍政権が、消費増税10%にこだわる理由とは〜
     年初以来、令和元年10月1日より消費増税が実施されることを憂慮して「参議院選挙」もあり、まず見送りになるものと筆者自身予想してきました。なぜ、この時点での「消費増税」があり得ないのか、という点を改めて整理しておきます参考資料
    ・上図はよく使われる「実質GDPと消費税の関連図」(内閣府統計データから引用)です。
    過去の事例からは、この図が示すように
    ・消費税法成立時や消費税引き上げ時には景気が後退していますが、厳密には、その相関性やどのような因果関係があるかの証明はなされていません。が、その実施時の世界情勢や日本経済の節目での消費税導入の影響は、図からも明らかです。
    ・消費税法が成立した時(1988年4月)、実際に「3%」の消費税が導入された時(1989年4月)には、日本経済は明らかに後退しています。消費税導入の翌年(1990年)はGDPの成長率は、年率で4.9%に後退しています(1989年のGDPは、6.2%成長)。
    ・1997年4月には、消費税を「5%」としました。
    ・1997年4月には日産生命が破綻。11月には拓銀と山一証券が破綻。金融業界がパニックになりました。1997年度は公共事業費が約4兆円削減、特別減税の廃止で2兆円、健康保険の負担増が2兆円にも上り、消費税増税のタイミングがまったく悪かったのです。
    ・また1997年の1〜3月期が日本の労働人口がピークに達した時期でもありました。
     (その後は、日本の労働人口はマイナスに転じています)
    ・そのために、「5%」に引き上げの翌年(1998年)のGDPは、年率で-1.1%でマイナス成長となりました。
    ・消費税率法(2014年4月に8%、2015年10月に10%に引上げ)が成立し「8%」引き上げ時にも、大きく景気は後退しています。
    ・「8%」引上げ後の翌年(2015年)はには、GDPは年率で1.2%になっています。
    ・結果として、過去の傾向は、増税1年後のGDP増加率が、増税前の1年より2.2〜3.1%(平均2.7%)であり、増税1年〜2年前より1.3〜3.2%(平均2.2%)減少しているのです。
     そして、2年後になっても、増税以前の水準に戻っていないということです。明らかに、過去の事例では3分の1の確率で消費増税後は、マイナス成長になっていることが分かります。なぜ、安倍政権は「10%」消費税にこだわるのでしょうか。
     安倍政権は、「リーマンショック級の金融危機が起こり、日本を含めた世界経済が不景気にでもならない限り消費税10%は実施する」と明言しています。
     「軽減税率導入」も含めて、10月1日から消費税「10%」は間違いないでしょう。だが、今年中に起こるかどうは分かりませんが、リーマンショックから10年は経っています。いつリーマンショック級の金融危機が起こってもおかしくありません。
     実際に、グローバル経済下の世界です。
     21世紀の妖怪“トランプ”の仕掛ける「米国第一主義」による米中貿易戦争、イギリスのEU離脱、対イラン挑発、と次々とオバマ政権が掲げた世界との約束を反故にするトランプの世界戦略等に対して、中国の反発も本格的になりつつあります。
     国内的にも小泉・竹中政権が仕組んだ新自由主義経済路線の「国民を不幸にする経済政策」によって貧富の格差が一挙に広がり、法人減税や投資減税といった富める層には手厚い税務対策の「ほころび」が国民の前に明らかになってきています。
     貧富に関係なく一律に課税されるという「消費税増税」への反対の声は燎原の火の広がりを見せ始めています。
     「プライマリーバランス」と「消費増税」については、次項に譲ります。



  • 「アベノミクス」政策・安倍首相に問う!
    〜『出生数100万割れ』こそ『有事』ではないのか?
     2019.6.16

    参考資料

     以下は、河合雅司著『未来の年表2』(講談社現代新書・2018.5月刊)からの引用です。
    「いまだこの国の多くは、『鈍感さ』から脱し切れていないようだ。厚生労働省の『人口動態統計』によれば、2016年の年間出生数は前年に比べ2万8699人も減り、97万6978人となった。100万人に届かなかったのは、統計を取ってから初めてのことである」
    「100万人を割り込んだという事実だけでも、日本が‶消滅の危機”に置かれていることは十分理解できる。首相が『非常事態宣言』したってよさそうな局面であった。
     ところが、100万人割れの『ミリオン・ショック』も冷めやらぬ中、2017年の年間出生数が94万1000人にとどまる見通しとなった。2年連続での90万人台である」
    「一方、2017年の死亡数は過去最多の134万4000人、この結果人口の減少幅はついに40万人を突破する様相だ。気を揉んでいるのは、私だけではないだろう」
     そして、朝日新聞6/8日付一面に、次の文字が躍る。
    【昨年の出生数 最少91.8万人】〜合計特殊出生率1.42・低下傾向続く〜
    「2018年に国内で生まれた日本人の子どもの数(出生数)は91万8397人で、統計がある1899年以降で最も少なくなった。これまで最少だった前年を2万7668人下回った。
    出生数から死亡数を引いた自然減は44万4085人で過去最大の減少幅となり、少子化と人口減少が続く」
     出生数の整理をしてみると、

    年度
    出生数
    死亡数
    人口減数
     2018年 
    91万8397人 
    136万2482人 
    44万4085人 
    2017年
    94万8279人 
     134万4000人 
     39万5721人 
    2016年
    97万6978人 
    ミリオン・ショック
    2015年
     100万5677人 

    「1人の女性が生涯に産むと見込まれる子ども数を示す=合計特殊出生率」は、0.01ポイント低い1.42で、3年連続で下がっています。
     アベノミクスの目標は、「希望出生率1.8」を掲げて少子化対策を進めていますが、低下傾向に歯止めはかかりません。「出生数は、第2次ベビーブームが終わった1974年以降減少傾向が続く。第2次ブームで生まれた団塊ジュニア世代が40代半ばになるなど、親になる世代の人口が減っているため、厚労省は今後も出生数は減り続けるとみている」という、まさに非常時です。
     「厚労省の担当者は『少子化の理由には、子育てと仕事の両立の難しさや経済的事情などが考えられる。子どもを産みたい人が産める環境、安心して子育てできる環境を整えるための施策の促進が必要だ』と話す」としています。
     日本の人口減少は、当たり前のように言われてきています。だが、この事実は日本の将来に大きな禍根を残すことは明らかです。この「非常時」に政府が対処すべき施策はどうあるべきでしょうか。
     高齢者や女性が活躍する社会を創り上げることも重要で、決して否認するものでもありません。『一億総活躍社会』や海外からの『移民政策』、『働き方改革』等々は目先の対処策に過ぎません。日本民族という存在が地球上から、いつの日にか消滅するという事実をアベノミクスは看過しているのでしょうか?改めて、これからの日本を考えていかなければならない瀬戸際と考えます。

    『未来の年表』〜人口減少日本でこれから起きること〜 河合雅司著
     『未来の年表2』講談社現代新書
    (「図書室」の書評をご覧になり、一読をお薦めします)



  • 日銀は「大規模な金融緩和策」継続せざるを得ない状況に追い込まれています! 2019.4.28
     日銀は、新たに示した21年度物価上昇率の目標「2%」も未達の公算大であり、当面は「苦肉の策」として、「緩和」については、縮小にも拡大にも動きづらく、従来の緩和策を継続する意思を表明しました(4/25日)。
     昨年(2018)7月導入の超低金利を続ける期間についても、10月実施の消費増税の影響もあり、加えて世界経済の減速気配が濃厚となり、緩和策継続を明確に表明せざるを得ない立場に追い込まれています。
     「金利を上げない期間について20年春よりも長くなる可能性が十分にある」と日銀は強調しています。
     世界的な景気減速で米連邦準備制度理事会(FRB)は、利上げを中断し欧州中央銀行(ECB)は、来年の利上げ見送りを決定しています。日銀の緩和策が弱まれば円高が進行し輸出企業は打撃を受けることになります。25日午後5時時点での外国為替市場は、1ドル=111円83〜84円の水準。日銀は、より一層の追加緩和には動きづらくなっています。

    ▶消費増税で国内景気が腰折れするリスク
    ▶欧米の中央銀行がさらに緩和に向かい円高が進む
    →「政府からの緩和圧力が高まる」

    ▶大量の国債買い入れで日銀の資産規模が膨らむ
    ▶低金利で銀行収益が一段と悪化する
    ▶日銀の上場投資信託(ETF)買い入れで「株価」が歪む
    →「長引く緩和政策の副作用もあり、追加緩和には動きづらい」

    すでに、3月分の基調判断に使うデータは出揃っています。企業活動を左右する「7つのデータ」のうち、「5つ」が厳しく指数の前月比マイナスは確実と報じられています。=基調判断は「悪化」です。

    ■政府の公式見解「月例経済報告」では、「景気は緩やかに回復している」としていますが、消費税率を予定通り10月に引き上げるかどうか「微妙」です。「延期」発表の可能性が高まってきています。
    参考資料
    「朝日新聞」4/26日付朝刊より


  • ‶忖度”ではどうにもならぬ「景況感」、製造業大幅悪化の兆候あり! 2019.4.7
     (3月「日銀短観」から見えてきたこと)
     朝日新聞4/2付の「付表:日銀3月短観のポイント」からも明らかのように日本銀行4/1日発表の「全国企業短期経済観測調査」では、代表的な指標の大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス12となり前回12月調査以来「7ポイント」悪化しています!
     2012年12月の調査以来、悪化幅は最大の6年3カ月ぶりで、海外景気減速の影響が鮮明に表れ、先行きにも悲観的な見通しが多くなっています。
     短観は全国約1万社を対象とした調査であり、DIは景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」を引いた指数です。目立つのは自動車、裾野が広い業界ながら、11ポイントの大幅悪化となっています。
     一方、大企業・非製造業のDIはプラス21で悪化幅は、3ポイントに止まり、東京五輪関連投資、建設、不動産は堅調との見方が強いようです。
     製造業に比べて非製造業は安定しており、外需悪化が内需にまで波及していないようにも見えますが、この先、消費増税を抱えている日本だけに下降局面に陥るリスクも大いにあり得る状況も憂慮されます。
     2019年(令和元年)の国家予算は、一般会計予算101兆4571億円と決まりました。10月1日導入の消費税10%のために2兆円を投入します。
     多くの人々が未来の不安感として薄々気づいているのは、 日本はもちろんのこと、世界の経済状況がいつどうなるかわからないということです。習近平、トランプ、プーチン、そして弱体化した独・仏・英・伊の諸国の行く末です。
     太陽活動と景気の動向が完全に同調しているという事実から、“基本的に今、太陽は、1929年や 2008年と同じ(かそれ以上)の活動状況”です。いつ何が起こってもおかしくはない天変地異も懸念されます。
     でも、日本の有権者の「ものわかりの良さ」は、抜群です。官邸に手を突っ込まれた企業の「働き方改革」で残業手当の削減に一生懸命!
     目先の「改元景気」での10連休で、行楽地のホテルは満杯とか?
     選挙の結果も‶忖度します“の影響はありません。「わが世の春」です。
    参考資料
    参考資料


  • 「わが世の春」か?デジタル化の進展で、捻じれる産業・金融界の将来はどうなる? 2019.3.29
     〜消費税増10%を巡って、いよいよ時代が大きな曲がり角に来ています。
    大手銀行が次々と馬喰横山問屋街から姿を消し始めた頃は、問屋街の商況不振のせいだと言われてきました。実際、銀行間の合併等も重なり残ったのは通称「一勧」(第一勧業銀行横山町支店)の「みずほ銀行」のみとなりました。その「みずほフィナンシャルグループ」が、約6,800億円の巨額損出を計上するといいます。従来の銀行業務で重荷となった「負の遺産」の一掃が狙いだそうです。全国に展開する店舗網(富士・一勧・日本興業銀行の合併銀行)の統廃合や巨大なシステムの更新に費用を前倒しで計上し、キャッシュレス時代に対応するのが目的だそうです。
     どの銀行も苦しい環境下にあるといいます(カネに縁のない私たちには見えませんが)。預金に占める貸出金の割合(預貸率)は、国内銀行114行で、過去最低を記録、その差額は過去最大の278兆円に達しているそうです。
     貸出先がない(貸してほしい企業はわんさとあるでしょうが)ということで預金を集めても、日本銀行はマイナス金利、銀行は収益減となります。
     どうも、日本銀行も、大元(日銀は官邸の召使ではありませんが)の官邸も「わが世の春を謳歌して」国民の苦悩が見えていないのでしょう。
     大規模金融緩和の弊害のしわ寄せが、銀行頼みの企業や人々に表れてきたのです。どこの駅前にもあった支店が消えて、法人客は扱わない個人専用店舗になり、銀行の収益悪化が利用者の利便性を断ち切り始めています。
     銀行も利用者のことより自行のカネ勘定ばかり、面倒な仕事は新興のネット銀行やコンビニ銀行に任せてしまおうとの魂胆らしい。


  • 手応えなき「戦後最長」の景気拡大6年2カ月・・「いざなみ」抜き? 2019.3.24
    参考資料
     この記事は、2/21日付の「朝日新聞」からの引用ですが、踊り狂っている神武・岩戸景気の神様たちも「真っ青になりそう」な「統計疑惑」が発覚してしまい、今回の景気の名前を「アベノミクス景気」と囃し立てたいところながら、どうも雲行きが怪しくなっています。
     加えて、今回の年平均成長率は物価変動の影響を除いた実質で、1.2%。「いざなみ」の1.6%以下です。「統計疑惑」とは、厚労省の「毎月勤労統計」が政府の景気判断にも使われていることです。官邸主導では、何もかもが「疑惑」に見えてしまい、印象が悪くエコノミストも総スカン状況です。
     今回の景気拡大名を「アベノミクス景気」としたい政府も違和感は払拭できない模様です。
    参考資料
     日本銀行黒田第31代総裁、大規模な金融緩和から6年経ちますが、「物価上昇率2%」の目標は未達。長引く超低金利で金融機関の経営悪化も目立ち、モタモタしているうちに米中貿易摩擦で世界の景気に陰りが見えてきました。米国は利上げを休止し、利下げに舵を切る方向に動いています。円高ドル安の方向に流れていきます。
     英国のEU離脱問題、減速する中国経済がありながらも「メインシナリオとしては比較的順調に世界経済は拡大する」との黒田総裁の見立てですが、果たしてそのように推移するでしょうか。
    参考資料
     批判が強まる「消費増税」についても、総裁は「引き上げ幅が14年は3%でしたが、今回は2%。(軽減税率で)食料品は増税になりません。社会保障の充実、教育の無償化、ポイント還元で駆け込み需要も反動減もありません。経済に対するネガティブな影響はありません」と、楽観ムード!街の景況感とは異なります。
     超低金利下での地域金融機関の収益悪化問題も黒田総裁の認識は比較的楽観的です。「この15〜20年間、地域での人口や企業数が減少するトレンドが続いていますが、さらに低金利が継続すれば地域金融機関の基礎的収益力が趨勢的には低下していくでしょう。注視はしています。
     残念ながら今の物価上昇率は1%程度、2%には道半ばです。現在の金融緩和を粘り強く続けて2%目指すことに尽きます」とし「副作用に配慮して、16年9月には国債買い入れ額ではなく長短金利を軸にした緩和にしています」(「朝日新聞」2/23日付黒田総裁談)方針だそうです。
     国会の野党質問に対して、安倍首相は名目賃金も実質賃金も、1997年以来全く上昇していないことは否定せず、ひたすらに「失業率」の低下に問題をすり替えて回答しています。
     消費増税は、今更ナシは不可能でしょうが、問屋街にとっても、小売店にとっても決して歓迎できる施策とは言えないでしょう。添付の『日銀が物価見通しを見直す』からも日銀の「ご都合主義的」説明を、無責任と言わざるを得ないでしょう。


  • 「株価下落」(H30年10〜12月期)で、年金運用14兆円の赤字・運用損発生! 2019.2.9
     株価とは上下するものであり、次の四半期には黒字になるかもしれません。だが、昨年10〜12月期 14兆8039億円の運用損が出ています。
     世界的な株安のせい、と言ってしまっては、婦人服の売上高減少を気温のせいにしているようなもので、まして、この金の出どころが、公的年金運用の「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」にあるわけです。
     四半期ベースでは過去最大の赤字額。官邸か日銀かは知りませんが、国民の同意も得ず株式なんぞに「手を出す」とは、もってのほかではありませんか!以前と比べても、年金資産に占める株式運用比率を増加させているため株価下落の影響を受けやすくなっているのです。
     現時点、年金の資産総額は、150兆6630億円に目減りしました。巨額の赤字の内訳は、トランプの仕掛けた米中貿易摩擦などの影響が大きく「国内株式で7兆6556億円」「外国株式で6兆8582億円」の大幅な損失となっています。
     GPIFが、2014年10月から「将来の年金の支払に必要な資産の利回り」確保のために「利回りの低い」国債中心から株式の比率を50%に倍増させたことが原因となっているのです。
     これもアベノミクスの成果として「株高」を演出した結果ともいえます。エコノミストの多くは「世界的に景気は減速懸念が強くなっており」、今後株価は「下げ」の方向にあると見ています。
     現在、「東証株価」は2万円台の攻防が続いているだけに、官邸が政権維持のために「年金」増額に踏み切ることのないよう注目したいものです。
    参考資料


  • 「戦後最長」と言えるのか?疑念深まる景気の実態は日本景気の正念場! 2019.02.09
    (1)企業の業績は「V字回復」し、17年度の営業利益は67兆円の見込みです。
    (2017年度に比べて、プラス27兆円)
    (2)訪日外国人は、3千万人超(17年度までの6年間の3.7倍)
    (3)大学生の18年末の内定率は、6年前の13%増の「87.9%」
     アベノミクスは、特に「雇用」を確実に回復させた、と政府は胸を張ります。「賃上げ」については、安倍首相の「景気回復をより確かにするため」経団連会長に「昨比+5%」と注文を付けていますが、中西会長は「(首相は)目標としてしゃべったわけではない」と受け流しています。
     いまや「経済のデジタル化」進展で、各企業は業種を越えた競争を強いられているだけに、当然、ベアより調整可能なボーナスの方が企業にとっては受け入れやすいのです。事実、東証1部上場企業の年末ボーナスは、前比6%増の93万円と過去最高を記録しました。
     中小企業には、大企業ほどの余裕はありません。大阪シティ信用金庫の取引先では年末ボーナス前比マイナスで、23万円余。なんとリーマンショック以前の水準にまで戻っていないといいます。「ボーナスどころか、会社を守るのに必死」の状況です。小生が関与する婦人服小売業チェーンでも、取引先から「出荷停止」処分を受けてでも、ショップの売上高を維持し会社の存続を維持するのに躍起とならざるを得ない状況です。
     日本経済の現況はそんなに甘くないのでは、というのが小生の2019年の見立て。年賀状には「消費税10%はない」と断言しました。現政権は、10%にアップするが各種の「軽減税率」その他諸々の「ポイント付与」や、カード払いによる消費税増のマイナス・イメージを消し、消費が落ち込むことが無いよう、にと消費者を惑わせる作戦を展開中です。
     日本経済の根幹をなす重要な諸統計の「偽装」が国会で話題になっているだけになにを信用していいのか、不透明な第二次安倍政権下の成長率グラフですが添付図をじっくりとご覧になってください。
    参考資料

(経営支援アドバイザー)

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