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今塾 - 経営の眼今塾“経営の眼”
  • GDP10〜12月期、年率1.2%増も「個人消費は伸びず!」 2016.3.12
     内閣府発表の2016年10月〜12月期の国内総生産(GDP)の2次速報では、1次速報より0.1ポイント上方修正で、前期(16年7〜9月期)比0.3%増となりました(年率換算で、1.2%増)。
     上方修正の主因は、企業の設備投資の増加にあります。不動産・建設業の伸びが、2.0%となったことによりものです。米国・アジア諸国などの海外経済改善で「輸出が、2.6%増」となり、この2つが全体を押し上げた結果、GDPの4四半期(1年)連続のプラス成長となりました。
    参考資料  対照的に「個人消費」は、相変わらず低迷傾向が継続しています。表をご覧の通り、1次速報より「前期比 +0.04%」で、飲食サービスは伸びはありました。
     直近の家計調査(1月)では、2人以上の世帯の実質出費は前年同月比11カ月連続のマイナスで、昨年のうるう年調整で、事実上17カ月連続のマイナスが続いています。
     朝日新聞3/9日付の記事には、みずほ証券の上野泰也氏談として「名目賃金が伸び悩む上、エネルギー価格上昇などで実質賃金は押し下げられ、個人消費の回復力は弱い。年明け以降の輸出は息切れも出始めており、主役不在のまま不安定な成長が続く」と指摘されています。
     ☆彡
     景気実感は、2カ月連続の悪化です。2月の「景気ウォッチャー調査」で全国商店主らによる景気の現状を示す指数(季節調整値)は、48.6であり前月より1.2ポイント低くなっています。
     衣料品消費の動向は、筆者の実感するところでは、気温の低下、底冷えのする気候等もあり、小売価格の30〜50%引きで「ウールコート」「ダウン」、ニット商品が活発に動きました。
     新機能・新素材の商品より、旧品の「値引商品」に人気が集中するというお客様の「買い方」に注目しました。

  • 百貨店業界を襲う「業界崩壊の兆し」は、三越伊勢丹HDの2トップ退任から! 2017.3.10
     百貨店業界の両雄と目された三越、伊勢丹の巨大百貨店が(株)三越伊勢丹ホールディングスとして発足したのは、2008年4月1日のこと。発足当時から、伊勢丹の武藤信一社長が主導権を握り、三越の中村胤夫社長が会長職に就任という三越側が一歩引くという姿勢で企業運営体制が固まったように思いました。
    参考資料 参考資料  発足当時より、伊勢丹の武藤信一社長の手腕が目立ち両社の業務推進方針も伊勢丹方式で徹底され三越社員の不満の声を聴くことも度々でした。発足当時は当然のことながら同じ業務をこなすラインが2つあるわけで、机の配置も三越側、伊勢丹側と分かれることになり、自然と「反目」とまではいかないにしても「融和」するまでに時間は要したことは想像に難くありません。
     徐々に「伊勢丹方式」に統一され始めた2010年1月には、統合の立役者武藤信一社長が急逝し、中村会長留任で、新社長には再び、伊勢丹出身の大西洋氏が就任しました。
     大西社長は、武藤社長を上回る剛腕ぶりで、まさに「外柔内剛」型。外ずらが良く百貨店業界の革命児のごとき勢いで、不振が続く百貨店事業の「構造改革」を推進に着手されます。
     夏冬のセール時期の見直し、正月2日までの店休日の断行、一部営業時間の短縮などを推進し、社外から好感をもって迎えられ、講演依頼やメディアの取材などにも積極的でした。
     だが、残念ながら社内の評価は低く、各種の投書も相次ぎ、会議中に若手社員とのLINE交換に熱中する一方で、反対意見を述べる幹部社員を放出する、イエスマンを優遇する等の批判が高まったと言われています。
     昨年11月中間決算の記者会見では、赤字店舗4店舗を閉鎖すると具体名を公表、現場の店舗はまさに「寝耳に水」の騒ぎとなり、労働組合を含め大西社長に対する批判が一気に高まった、とのことです。
     後任は、再び伊勢丹から杉江俊彦専務が昇格し、中村会長は6月の株主総会で退任。大西氏は社内には残らず、中村氏は何らかの形で会社に残る見通しと報じられています。
    ☆彡
     6兆円割れから、このままでは5兆円も割り込もうかという「下り坂」の百貨店業界において内部闘争とは、その危機感の程度も知れるといったところでしょうか?
     いずれも、3/8[水]付の朝日新聞朝刊のグラフ、並びに「全国の主な百貨店の戦略」表から見ても、業界としての統一した方向性は見当たらず、各社各様に「生き残り策」を模索している様子が見て取れるのではないでしょうか。
     20世紀末に呼号された「護送船団方式」の崩壊が、今、現実のものとしてここにあるのです。「業界」というとらえ方が、まさに崩れ去って、新たな枠組みが誕生するまでの「カオス」状態は、まだまだこれから続くことを覚悟しなければならないのです。

  • 「地方百貨店また幕」さくら野仙台店、破産手続き 2017.2.28
     朝日新聞2月28日朝刊では、「帝国データバンク仙台支店」調べでは、負債総額約31億円。店舗は26日付で営業を停止、約120人の従業員は解雇された」と報じています。
     運営会社のエマルシェ(仙台市)の自己破産に伴う店舗閉鎖であり、一部のテナントは、当面営業を続けるとあります。
     この仙台店は、青森県と岩手県で計4店舗(青森・弘前・八戸・北上)を営業するさくら野百貨店(青森市)とは別会社であり、今回の破産とは関係しないとあります。
     さくら野百貨店仙台店はJR仙台駅前の好立地で、前身の「仙台丸光」時代、仙台の名門一番町の(株)藤崎とのライバルとして対比された時もありました。約70年の歴史を誇る地方名門百貨店だったのです。
     1970年代の大手百貨店、GMSによる地方百貨店争奪戦の最中、ニチイ(後のマイカル)の傘下に入り、2005年仙台以外の店舗とは別会社になりました。
     マイカル時代以降、業績は振るわず、ファストファッション店を導入するなど百貨店としての品位も誇りもなくなり、16年度売上79億円に落ち込んでいたのです。
     三越伊勢丹グループの「千葉店」「多摩センター店」は3月に閉店し、「伊勢丹松戸店」「伊勢丹府中店」「広島三越店」「松山三越店」の4店は縮小、テナントの導入などを検討中と言われています。
     そごう・西武は、今年の2月末で八尾店、筑波店閉鎖の予定です。
     百貨店業界は、都心の店舗は別としつつも、地方からは撤退の速度を早めつつあります。この経営手法しか百貨店業界生き残りの方策がないとするならば、いずれ都心店も消滅してしまうのではないでしょうか。
    参考資料

  • 安倍政権が抱える財政収支の先行き不安とトランプ自国中心主義政策推進の怖れ
    【基礎的財政収支8.3兆円赤字】〜20年度の試算悪化、遠い黒字〜
     2017.1.28
    参考資料  内閣府の国と地方を合わせた2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字額は、高めに見ても8.3兆円に拡大する見通しとなりました(添付表の20の年度をご覧ください)。
     財政が健全であるのかどうか、その目安が「プライマリーバランス=PB」です。ゼロ以上の黒字になると、新たに国債に頼らず社会保障や公共事業といった前向きの政策的経費が賄えます。この表で見る限り、国と地方の赤字は毎年度続いていきます。16年度の試算では、20年度PBは、5.5兆円の赤字でした。
     今回の試算は、昨秋までの円高で企業業績は伸び悩み、16年度の税収が、法人税の減収で想定より1.7兆円も減ったことが影響しています。17年度も個人消費の低迷で消費税収が伸び悩むことは必至の状況です。
     安倍政権の大幅な金融緩和策や財政支出では、景気は押し上げられず税収も減少し、経済成長と財政再建は望み薄となっています。安倍政権になってからの経済成長率は年率0.6%程度に止まっており、この先目標の2%の可能性は望み薄と思われます。
     財政再建が進まないまま時間が浪費される中で、米トランプ大統領の登場で過大な米軍駐留費の要求や日本の防衛関連費の増額要求を突きつけられる可能性が高まっていくことが予測されます。
     米国の要求を見込まない段階でも、日本がさらなる成長を果たし税収を増やせるか歳出を大幅に削減する以外に、20年度の財政収支赤字化を縮減する方策はないのです。
     米国が推進してきたグローバル経済が、トランプの登場でにわかに自国中心主義の経済に逆戻りする中で、明らかに日本経済も大混乱に陥る可能性が高まっています。
     問屋街全体の動きと共に、各社の企業運営にも大きな転換を余儀なくされる事態を予測しておく必要がありそうです。
     このままトランプの前時代的「横車」がすべて通るとは考えられませんが。



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(経営支援アドバイザー)

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