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今塾 - 経営の眼今塾“経営の眼”
  • 芸能事務所「古館プロジェクト」、千駄ヶ谷に「アンドメイド」オープン 2017.5.21
     古館伊知郎が所属する芸能事務所、古館プロジェクトがH28.4/29「千駄ヶ谷」にファッションに特化したFAB(物作り)施設「アンドメイド」をオープンしました。
    参考資料  JUKIサポートによる計28台のプロ仕様ミシン、UV(紫外線)プリンター、3Dプリンターなどのデジタル機器を揃え、会員なら自由に使用できる体制です。
     場所は、東京メトロ北参道駅近く、約260㎡の「2層」。
    「買うから創る」という服の新しい価値観の発信です。「ハンドメイドアクセサリーを出品するマーケットプレイス『ミンネ』が盛り上がるなど、ものづくりの市場はどんどん広がっている」(同施設を手掛ける古館プロジェクト事業開発部荒木浩二エグゼクティブプロデューサー)ことが施設立上げのきっかけ。
     今後は、テレビ制作などのエンターテインメント事業との掛け合わせで、服作りの魅力を幅広い層に伝えていくと報じています(繊研新聞記事より)。
     第1弾として「古館さんが求めるピーコートのデザインコンセプトを立ち上げた」(同紙)。今後は、地方都市にも開設を目指すといいます。
     繊研新聞は、5月10日付一面で、『あえて参入!異業種から見た市場の穴とは?』の見出しで、FAB施設「アンドメイド」を報じています。
     かねて、同紙の記者中村義春氏が「問屋街活性化委員会」等で主張されている通り、‟飽和と同質化で疲弊しているファッション業界”にとって現実的脅威となっているのです。
     なぜ、古館プロジェクトは、日本橋問屋街ではなく、千駄ヶ谷を選んだのでしょう。

  • 「実感なき好況」の続く日本経済のゆくえ 2017.5.18
    参考資料  東証1部上場企業の2017年3月期決算は、前年比では減収でしたが、最終的なもうけを示す純利益は増益の見通しとなっています。
     利益水準では、過去最高だった15年3月期に迫る見込みの模様です。内容は、円高で輸出比率が高い自動車などの製造業が、利益を落とし、建設業・不動産業などの非製造業が、カバーした形になりました。
     「だが、消費者の実感は乏しい。企業が人手不足の中でどう稼ぎ、働き手に還元するのか、問われる局面に入った」(朝日新聞5/12朝刊)のです。
     今まで、企業は賃上げに消極的で賃金の安い非正規雇用を増やして業績の低下をしのいできました。今は、非正規雇用も簡単には増やすことができなくなり、女性の活用で男性の残業を減らすことで生産性を上げようとしています。賃金は増えず、社会保障への不安が増大していく社会だけに消費者の財布のひもが緩むことはないのです。
     経営者の持つ不安は、米国のトランプ政権誕生や欧州に吹き荒れる保護主義への回帰の動き、中国経済への不信感も高まっています。
     韓国大統領弾劾や北朝鮮の挑発、シリア情勢など再び「地政学的」なリスクが高まっていく恐れは多分にあるのです。
     各国が、通商政策や税制に対してどのように向き合ってくるのかは、誰にも予測できない情勢です。「世界的な景気回復の陰で『果実』を手にできない人々のグローバル化への反感」は、トランプ現象でも明らかです。
     現在の安倍政権も、森友問題、さらに加計学園疑惑などが浮上し、「一強政権」の持つ脆弱性が国民主権を脅かしています。あれだけ国民を幸せにしてくれるはずであった「アベノミクス」政策も今や忘れ去られて、結末はうやむやになるようです。
     成長産業を生み出す「第三の矢」としての「国家戦略特区」構想もその裏側が透けて見えるようでは、政権につながる特別な一部の人達の利益を誘導する手段に過ぎなくなってしまいます。
     問屋街は、新しいタイプのファッションビジネスの聖地として先鞭を付ける時期が到来していることを強く認識し、自力にて飛躍していきたいものです。

  • 強まる「人手不足感」と賃金の伸び悩み続く! 2017.4.6
     総務省の3月31日発表の「2月の完全失業率」(季節調整値)は、1994年(H.6)12月以来の2%台を記録しています。
     完全失業者数は、前月比8万人(4.0%)減の190万人です。雇用者数は、正社員:前年同月比51万人(1.5%)増の3397万人に対して非正規社員:前年同月比10万人(0.5%)減の2005万人。
    参考資料  最近の傾向は正社員の伸びが、非正規社員を上回り、非正社員は、1年3カ月ぶりに減少に転じています。
     厚生労働省が同日に発表した有効求人倍率(季節調整値)は、前月から横ばいの1.43倍で、91年(H.3)7月以来の高水準です。
     これは、5カ月連続で全都道府県「1倍以上」となっています。「全国的な人手不足」が続いているのです。
     ただし、グラフからも明らかなように人手不足が強まっているにもかかわらず「賃金の伸びは鈍い」という状況が続きます。
     厚労省の1月の毎月勤労統計調査(確報)では物価変動の影響を除いた賃金の動きを示す実質賃金指数は前年同月比0.1%減とここ数カ月、「伸び悩み」の傾向にあります。
     正社員の賃上げの勢いも弱く、連合の3月29日時点の集計では傘下組合の今春闘の平均賃上げ額は、前年同期よりも92円低い6147円となっており、賃上げ率は0.04ポイント低い2.05%にとどまっているのです。
     朝日新聞4/1日付朝刊によると、SMBC日興証券丸山義正チーフマーケットエコノミスト談として、
     「労働需給の逼迫で賃金上昇につながりにくい中、企業が安い賃金で人材を過剰に抱え込むリスクがある」
    との懸念が見られる模様です。
     人出不足感はありながらも、それが賃金上昇につながらないという成熟社会特有の厳しさは、例えオリンピック景気に火が付き好況感が継続しても賃金の格差は広がっていくことになるのです。

  • GDP10〜12月期、年率1.2%増も「個人消費は伸びず!」 2016.3.12
     内閣府発表の2016年10月〜12月期の国内総生産(GDP)の2次速報では、1次速報より0.1ポイント上方修正で、前期(16年7〜9月期)比0.3%増となりました(年率換算で、1.2%増)。
     上方修正の主因は、企業の設備投資の増加にあります。不動産・建設業の伸びが、2.0%となったことによりものです。米国・アジア諸国などの海外経済改善で「輸出が、2.6%増」となり、この2つが全体を押し上げた結果、GDPの4四半期(1年)連続のプラス成長となりました。
    参考資料  対照的に「個人消費」は、相変わらず低迷傾向が継続しています。表をご覧の通り、1次速報より「前期比 +0.04%」で、飲食サービスは伸びはありました。
     直近の家計調査(1月)では、2人以上の世帯の実質出費は前年同月比11カ月連続のマイナスで、昨年のうるう年調整で、事実上17カ月連続のマイナスが続いています。
     朝日新聞3/9日付の記事には、みずほ証券の上野泰也氏談として「名目賃金が伸び悩む上、エネルギー価格上昇などで実質賃金は押し下げられ、個人消費の回復力は弱い。年明け以降の輸出は息切れも出始めており、主役不在のまま不安定な成長が続く」と指摘されています。
     ☆彡
     景気実感は、2カ月連続の悪化です。2月の「景気ウォッチャー調査」で全国商店主らによる景気の現状を示す指数(季節調整値)は、48.6であり前月より1.2ポイント低くなっています。
     衣料品消費の動向は、筆者の実感するところでは、気温の低下、底冷えのする気候等もあり、小売価格の30〜50%引きで「ウールコート」「ダウン」、ニット商品が活発に動きました。
     新機能・新素材の商品より、旧品の「値引商品」に人気が集中するというお客様の「買い方」に注目しました。

  • 百貨店業界を襲う「業界崩壊の兆し」は、三越伊勢丹HDの2トップ退任から! 2017.3.10
     百貨店業界の両雄と目された三越、伊勢丹の巨大百貨店が(株)三越伊勢丹ホールディングスとして発足したのは、2008年4月1日のこと。発足当時から、伊勢丹の武藤信一社長が主導権を握り、三越の中村胤夫社長が会長職に就任という三越側が一歩引くという姿勢で企業運営体制が固まったように思いました。
    参考資料 参考資料  発足当時より、伊勢丹の武藤信一社長の手腕が目立ち両社の業務推進方針も伊勢丹方式で徹底され三越社員の不満の声を聴くことも度々でした。発足当時は当然のことながら同じ業務をこなすラインが2つあるわけで、机の配置も三越側、伊勢丹側と分かれることになり、自然と「反目」とまではいかないにしても「融和」するまでに時間は要したことは想像に難くありません。
     徐々に「伊勢丹方式」に統一され始めた2010年1月には、統合の立役者武藤信一社長が急逝し、中村会長留任で、新社長には再び、伊勢丹出身の大西洋氏が就任しました。
     大西社長は、武藤社長を上回る剛腕ぶりで、まさに「外柔内剛」型。外ずらが良く百貨店業界の革命児のごとき勢いで、不振が続く百貨店事業の「構造改革」を推進に着手されます。
     夏冬のセール時期の見直し、正月2日までの店休日の断行、一部営業時間の短縮などを推進し、社外から好感をもって迎えられ、講演依頼やメディアの取材などにも積極的でした。
     だが、残念ながら社内の評価は低く、各種の投書も相次ぎ、会議中に若手社員とのLINE交換に熱中する一方で、反対意見を述べる幹部社員を放出する、イエスマンを優遇する等の批判が高まったと言われています。
     昨年11月中間決算の記者会見では、赤字店舗4店舗を閉鎖すると具体名を公表、現場の店舗はまさに「寝耳に水」の騒ぎとなり、労働組合を含め大西社長に対する批判が一気に高まった、とのことです。
     後任は、再び伊勢丹から杉江俊彦専務が昇格し、中村会長は6月の株主総会で退任。大西氏は社内には残らず、中村氏は何らかの形で会社に残る見通しと報じられています。
    ☆彡
     6兆円割れから、このままでは5兆円も割り込もうかという「下り坂」の百貨店業界において内部闘争とは、その危機感の程度も知れるといったところでしょうか?
     いずれも、3/8[水]付の朝日新聞朝刊のグラフ、並びに「全国の主な百貨店の戦略」表から見ても、業界としての統一した方向性は見当たらず、各社各様に「生き残り策」を模索している様子が見て取れるのではないでしょうか。
     20世紀末に呼号された「護送船団方式」の崩壊が、今、現実のものとしてここにあるのです。「業界」というとらえ方が、まさに崩れ去って、新たな枠組みが誕生するまでの「カオス」状態は、まだまだこれから続くことを覚悟しなければならないのです。

  • 「地方百貨店また幕」さくら野仙台店、破産手続き 2017.2.28
     朝日新聞2月28日朝刊では、「帝国データバンク仙台支店」調べでは、負債総額約31億円。店舗は26日付で営業を停止、約120人の従業員は解雇された」と報じています。
     運営会社のエマルシェ(仙台市)の自己破産に伴う店舗閉鎖であり、一部のテナントは、当面営業を続けるとあります。
     この仙台店は、青森県と岩手県で計4店舗(青森・弘前・八戸・北上)を営業するさくら野百貨店(青森市)とは別会社であり、今回の破産とは関係しないとあります。
     さくら野百貨店仙台店はJR仙台駅前の好立地で、前身の「仙台丸光」時代、仙台の名門一番町の(株)藤崎とのライバルとして対比された時もありました。約70年の歴史を誇る地方名門百貨店だったのです。
     1970年代の大手百貨店、GMSによる地方百貨店争奪戦の最中、ニチイ(後のマイカル)の傘下に入り、2005年仙台以外の店舗とは別会社になりました。
     マイカル時代以降、業績は振るわず、ファストファッション店を導入するなど百貨店としての品位も誇りもなくなり、16年度売上79億円に落ち込んでいたのです。
     三越伊勢丹グループの「千葉店」「多摩センター店」は3月に閉店し、「伊勢丹松戸店」「伊勢丹府中店」「広島三越店」「松山三越店」の4店は縮小、テナントの導入などを検討中と言われています。
     そごう・西武は、今年の2月末で八尾店、筑波店閉鎖の予定です。
     百貨店業界は、都心の店舗は別としつつも、地方からは撤退の速度を早めつつあります。この経営手法しか百貨店業界生き残りの方策がないとするならば、いずれ都心店も消滅してしまうのではないでしょうか。
    参考資料

  • 安倍政権が抱える財政収支の先行き不安とトランプ自国中心主義政策推進の怖れ
    【基礎的財政収支8.3兆円赤字】〜20年度の試算悪化、遠い黒字〜
     2017.1.28
    参考資料  内閣府の国と地方を合わせた2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字額は、高めに見ても8.3兆円に拡大する見通しとなりました(添付表の20の年度をご覧ください)。
     財政が健全であるのかどうか、その目安が「プライマリーバランス=PB」です。ゼロ以上の黒字になると、新たに国債に頼らず社会保障や公共事業といった前向きの政策的経費が賄えます。この表で見る限り、国と地方の赤字は毎年度続いていきます。16年度の試算では、20年度PBは、5.5兆円の赤字でした。
     今回の試算は、昨秋までの円高で企業業績は伸び悩み、16年度の税収が、法人税の減収で想定より1.7兆円も減ったことが影響しています。17年度も個人消費の低迷で消費税収が伸び悩むことは必至の状況です。
     安倍政権の大幅な金融緩和策や財政支出では、景気は押し上げられず税収も減少し、経済成長と財政再建は望み薄となっています。安倍政権になってからの経済成長率は年率0.6%程度に止まっており、この先目標の2%の可能性は望み薄と思われます。
     財政再建が進まないまま時間が浪費される中で、米トランプ大統領の登場で過大な米軍駐留費の要求や日本の防衛関連費の増額要求を突きつけられる可能性が高まっていくことが予測されます。
     米国の要求を見込まない段階でも、日本がさらなる成長を果たし税収を増やせるか歳出を大幅に削減する以外に、20年度の財政収支赤字化を縮減する方策はないのです。
     米国が推進してきたグローバル経済が、トランプの登場でにわかに自国中心主義の経済に逆戻りする中で、明らかに日本経済も大混乱に陥る可能性が高まっています。
     問屋街全体の動きと共に、各社の企業運営にも大きな転換を余儀なくされる事態を予測しておく必要がありそうです。
     このままトランプの前時代的「横車」がすべて通るとは考えられませんが。



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