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図書室 No.85 問屋連盟通信Web版 書き下ろし原稿 2017.07.10[月] 掲載
問屋連盟通信 - 本棚(書評集)誰がアパレルを殺すのか
杉原淳一・染原睦美 著
日経BP社・2017.6.6第1版第2刷 1,500円+税

今、アパレル業界や、流通業等の関係業界に衝撃を与えている一書です。すでに、お読みなった方も多いと思われます。
 この本は、『日経ビジネス』に連載されてきたものでもあり、その時々でバラバラに読まれた方も多いはずです。長年にわたりアパレル業界に携わってきたものとしては、いささか気に障ること・落ち度ともとれることの数々を突きつけられている感がして、不愉快に思える個所が多分にあります。
 そうは言いつつも、すべて事実であり、異議を申し立てるいわれもありません。ただ、アパレル業界と流通業界とを十羽一絡げにしてしまっている点には、大筋合意ながらも「もっとキッチリ確認してくれ」と言いたいのも事実です。
 アパレルと百貨店との「鬼の首を取った」とも思える「委託契約取引」や「消化仕入契約」を軸に書かれている取引内容も、元はと言えば「吊るし屋」の取引形態であって、百貨店業界初期の「メリヤス屋」ビジネスには「買取取引」しか存在しなかったのです。もちろん、メリヤス商品にも多少は「返品」や「値引き」はありましたが、百貨店バイヤーの目利きが上回り、昭和50年代初頭まではアパレルに対する百貨店の返品・値引率は5〜10%程度(純売上高比)に収まっていたのです。
 この時代の百貨店の主力商品は、きもの業界や寝具・風呂敷等の「和物」であって、スポーツ用品等は流通経路が「代理店」制で、池袋に西武百貨店スポーツ館が誕生するまでは、百貨店では取り扱ってはいなかったのです。グンゼの肌着も「代理店」が介在し、百貨店のシェアも極くわずかであったはずです。
 百貨店の衣料部門を牽引した「セーター・メリヤス」部門は、ゴルフ・ブランド「アーノルド・パーマー」「ジャック・二クラウス」「ゲーリー・プレイヤー」、また「マンシングウェア」等のワンポイントブランドが主力であり、昭和58年前後にマンシングウエア(デサント社)が朝刊全紙で一面全段ぶち抜き「バーゲンセール」予告を出稿するまで、完全に値下げ販売は行わず、全商品小売価格維持で、セール商品とは無縁だったのです。
 急成長のダイエー、西友、イトーヨーカドー、ジャスコ等のスーパーからの納品要請にも応ぜず、百貨店および有名専門店にしか出荷することもありませんでした。
 この「禁じ手」が破られたのは、西武の商品部幹部がスーパー西友に転じ、西友からの主力店のみ「小売価格×73%」で販売を余儀なくさせられたことによります。必然的に他の有力スーパーにも納品が始まり、店舗数が増えて、生産量が限度を超え、セールで捌かざるを得ない時期を迎えたのです(ジャック・二クラウスは、ギリギリまでダイエーとの取引は拒否しました。理由は、ダイエーの小売統一価格を守らない商慣習にありました)。
 昭和55年頃から、ニットの軽衣料屋は「重衣料」ブランドに挑戦し、「吊るし屋」重衣料系は「軽衣料」に手を出し始めます。「単品販売からコーディネート販売へ」、百貨店の売場も変化し始め、「平場」が「ブランドショップ」になり、子ども・ベビー服は7階へ、メンズも5階へ、そして、レデイスの3フロアー構成の時代に入っていきました。
 バブル崩壊後は、長崎屋、マイカル、さらには「旧そごう」の消滅等売上高を競う時代が終焉し、海外ライセンスブランド商品から新たにユニクロや海外ファストファッション企業の直接参入の時代に変化していきます。百貨店からGMSを経てイオンに代表される巨大ショッピングモール(アウトレットを含めて)に多くのアパレル・ブランド企業がショップを直営店化することになりました。

20世紀型企業の終焉と21世紀型企業の登場です。
 評者は、予てから「20世紀型企業」と「21世紀型企業」とに分類して、企業診断を行ってきました。前者は、百貨店平場対応の「ブラウス型単品商品提供の優良企業」で「いいモノさえ作っておれば」型経営に徹して、次々と経営難に陥り倒産に追い込まれていきます。竹中平蔵氏の「新自由主義経済」に代表されるグローバル経済下で日本には「不要な企業」であり、アパレル生産など後進国企業に任せておけばよい、と判断された企業群です。
 そこにはユニクロに代表される旧来の製造業・卸売業者を認めない企業群が「21世紀型」として登場して来るのです。それは、

(1)いわゆる「SPA」型といわれる企業であり、「製造」(産地)「卸売業」「小売業」の棲み分けを排して、一気通貫「生産から最終小売店まで」支配する企業の登場なのです。
(2)日本のアパレル流通の持つ最大の弱点「積み上げ原価方式」を排し、小売価格から製造原価を決める「小売価格対応原価方式」が、破格の低賃金国家中国をもって最大の衣料生産国に変貌させ得た要因です(日本の伝統的衣料生産・産地の衰退と共に)。
(3)IT革命の進展、物流機能の革新が、日本と海外生産国との距離を短縮し、衣料品価格を一気に低下させました。大手アパレル衣料品価格から「0」を1桁取った価格です。
(4)ITの進化は、PC活用による生産工程の短縮化・効率化に止まらず、iPhoneに代表される機器によって、ネット販売という「新しい小売形態」を生み出します。
(5)大手アパレルもまた「20世紀型企業」から脱し得なかったのです。

TOKYO BASE(トウキョウベース)の「アパレルの常識」の逆を突く経営
 『日経ビジネス』(2017.06.26)に、【アパレルの常識】の逆を突くTOKYO BASE(トウキョウベース)が紹介されています。オーナー谷氏は、33歳。浜松市の老舗百貨店「松菱」の創業家の一族の出身といいます。
「(同社の)高収益の事業モデルは『アパレルの常識』と逆方向に進むことで成立している
(略)一般的なアパレルの場合、(原価率は)20%程度が多いとされ、ユニクロでさえ30〜40程度とみられる中、同ブランドの原価率は50%もある。一般的に、海外生産・調達などで原価率は低く抑えれば、それだけ利幅が取りやすくなる。しかし、財布のひもの固い消費者は、素材や縫製の質を下げて原価率を抑えた商品を賢く見抜くため、売れ残りリスクも多い。セールになる商品が増えると、『値下げロス』によって見込み通りの利益が取れず、結局アパレル企業の首を絞めるという悪循環が目に付く」と分析します。
 ユナイテッドトウキョウの狙いは、高度な技術を持つ国内工場と直接取引して商品を作り、あくまでも「定価」で売り切ることを前提として、余計な在庫を抑えるために「原価率」が高くできるという計算をしています。
 もう1つの業態であるスチュディオスは、他社からの多様な商品を揃えながらも、高い利益率を維持しています。スチュディオスでは、定価販売が6割を切ったブランドとは取引を止める、比率が6〜8割で現状維持、8割を超えれば仕入量を増やすなど、常に利益率の高いブランドだけを集めるようにしているといいます。
 同社の躍進には、販売員の待遇制度「スーパースターセールス」制度も寄与しているといいます。基準を達成すれば、販売員個人で売り上げた額の10%が年収になる仕組みです。例えば、個人売上が1億円を達成すれば、販売員の年収は、1,000万円です。
 平均年齢29.2歳の同社の平均年収は、約514万円(17年2月期)。業界平均より高く、すでに20代で年収700万円の販売員も誕生しているといいます。

大手アパレル企業、大手百貨店共に企業としての「風土」「社員の動き」を変えることはできず、業界外の新勢力であるIT企業や金融・ファンド企業のターゲットとされ、消滅の危機を免れることはなさそうです。


評者=今宿博史(経営コンサルタント)

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